【新人広報・PRマン向け】PR(パブリック・リレーションズ)とは?
前回の自己紹介記事では、初回の投稿にも関わらず、5687文字という長文となり失礼致しました。(って、まぁまだ公開したばっかなんで閲覧者も限られてはおりますが…)
いつかこの自己紹介が財産として自分の履歴書兼職務経歴書となり、無限のネット世界を飛び回り、個人情報垂れ流しするという羞恥極まりない現象になる可能性があることに若干の後悔と、お前自分好きすぎるやろという最高の賛辞を頂ける可能性があることに期待を抱き、体育座りで待っていたいと思います。
さて、第2回の投稿では、少し真面目なお話。
私が携わる『PR』というお仕事について書きたいと思います。
完全に裏方の仕事になるので、業界以外の方々にはあまり馴染みのない仕事ですが、皆さんの日常生活で触れるあらゆる事に絡んでいる素晴らしい仕事ですので、そーつまらなさそうな顔で画面スクロールをせず、「そんなことよりボチボチG.Wの予定考えなどこも混むで」という邪念は振り払って、少しお付き合いくださいませ。
①PR(パブリック・リレーションズ)とは
まず、信頼性が疑わしいが庶民に親切極まりなく無条件な心強さがあるweb辞典「Wikipedia」から引用させていただきますと、
パブリック・リレーションズ(英語:public relations、略称:PR)とは、国家・企業・団体などの組織体または個人が、一般大衆に対して情報を伝播したり情報や意見を受け入れること。自身に対して理解や信頼を獲得しようとする目的で行われる広報活動または宣伝活動を含む概念で、多くの場合略して PR(ピーアール)と呼ばれる。
のだそうです。「は?」ですね。
もう一つ、とりあえず国内でPRを管理しているので業界人は何らかの関係を構築しておくべき「日本パブリックリレーションズ協会」から引用させていただきますと、
パブリックリレーションズ(Public Relations)は20世紀初頭からアメリカで発展した、組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団・社会)との望ましい関係をつくり出すための考え方および行動のあり方である。
のだそうです。いやだから分かりにくいて。
要は噛み砕いて言うと、
企業や団体には、組織運営上、それぞれ様々な課題、機会があります。そういった課題や機会を正確に、客観的に把握し、組織内外との良好な関係を築きながら目標とする成果を実現する事、であるかなと。
まだ少し分かりにくいですかねぇー
「PR」と聞くと、世間一般で良く使われるイメージは、「わが社の商品(サービス)はこんなにすごいんです!」という『営業トーク』や、面接時の『自己PR』等といったところでしょうか。いずれも自社の商品、自分自身を売り込む、いわば『宣伝』の意味合いで使われることが多いかと思います。
我々の言う「PR(パブリック・リレーションズ)」とは、企業で言うところの『広報』のポジションでの意味合いとなります。(近年は『宣伝』と『広報』の棲み分け自体が時代遅れという指摘もありますが…)
『広報』とは多くの企業が社内の情報を社外へ発信する機能が主軸に置かれておりますが、一方的な情報発信機能のみではなく、企業・団体を取り巻くあらゆる事に耳を傾け、企業・団体の存在価値やポジション、果てはトップの経営戦略方針にまで直結させる等、外部の情報を社内に取り入れ、好ましくないと思われる面の是正を行う「広聴」という機能も持っています。
要は、企業及び団体、個人、行政機関等々が社会と良い関係を築き、世の中に自分達の理解を深めてもらってファンになってもらえたら本望です、という活動ですね。
Public ・・・国民一般の、国民全体の(ための)、大衆の、公共の、公衆の、公衆用の、公開の、公立の、(政府の仕事をする意味での)公務の、公事の
Relations ・・・関係、関連、(具体的な)関係、間柄、交渉、(異性との)関係、性交、親類(の人)、親族関係、縁故
英語の意味合いから分かるように、社会との・関係づくり、ということですわ。
でもー、私たち(企業・団体他)を取り巻く環境ってー?
消費者(顧客)、従業員、株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関…等々、挙げだすと切りがない。いわゆるステークホルダーというやつです。
(ついてこれねー人は鼻でもほじりながらググッてみてください)
こんなに様々な人とコミュニケーションを取るなんてどーやって!?はっはーん、さては一部上場企業みたいに人員がいっぱいおって人件費を垂れ流しできるような大企業クラスの話なのねーもう無理ーお手上げーマボロシ〜〜
いえ、勿論、それぞれ個別へのアプローチをする事も大事ですが、国内で情報の伝達に最も長けているのは、やはりマスメディア(TV、新聞、ラジオ、雑誌)やWEBメディアをはじめとした、『メディア』でしょう。そして今の時代は自社ホームページなどのオウンドメディア、SNSをはじめとした個人が情報発信・共有できるソーシャルメディアなどなど。この「メディア」をうまく活用し、世の中に自分達の存在を示し、また競合他社や世の中の動きなど情報を吸い上げ自分たちと関係付ける事が、もはや日常的に行われておりますね。
だいぶイメージできてきたでしょうか?
上記は概念レベルの話なので、具体的な活動内容を聞くと、より分かりやすいかと思います。
(あれ、反省したそばから速攻長文の予感。。。よっ!こっからがKamiちゃんの腕の見せ所!)
②具体的な広報・PR活動
1.パブリシティ
2.MPR(マーケティング・パブリック・リレーションズ)
3.CPR(コーポレート・パブリック・リレーションズ)
4.メディア・リレーションズ(マスメディアに対して)
5.インベスター・リレーションズ(投資家や証券アナリストに対して)
6・ガバメント・リレーションズ(行政機関や地方公共団体に対して)
7.エンプロイー・リレーションズ(従業員や労働組合に対して)
8.コミュニティ・リレーションズ(地域社会やNPO法人に対して)
9.カスタマー・リレーションズ(消費者に対して)
10.インダストリー・リレーションズ(同業他社に対して)
11.アソシエーション・リレーションズ(業界団体に対して)
活動内容だけ挙げると大まかに11個の活動があります。そうなんです、広報・PR活動は多義に渡ります。内容によっては、企業のマーケティング部、IR部、法務部、総務部の管轄となり、広報と相互で連携することになります。
現在、国内の広報・PRで代表的な活動は「パブリシティ」と「メディア・リレーションズ」になります。この2つは切っても切れない関係であり、PR活動において最も重要視される活動です。企業が広告代理店やPR会社に発注するのも、まだまだこの部分への偏りがありますね。
今回はこの内の「パブリシティ」についてご説明しますね。
③パブリシティとは?
Publicity・・・宣伝、広告、公表、知れ渡ること、世間の注目
上記の通り、どちらかというと宣伝の意味合いで捉えられる活動となっております。誤解を恐れずに言うと、「宣伝(広告)」も「広報」も認知を獲得し、拡大するという意味においては共通する部分となります。
もっと噛み砕いて説明しましょう。
皆さんの日常生活の中で情報を得る手段となるのは、マスメディア(TV,新聞、ラジオ、雑誌)やネットニュースWEBメディアになりますよね。
いわゆるメディアを通じて皆さんは情報を得ていると。
そのメディアの中には、当然①自社メディアが発信する情報(報道・情報番組、記事、特集など)と②スポンサーの広告(CM、記事広告、バナー広告など)があるわけです。
パブリシティは、主に①の枠で“情報を取り上げてもらう”活動のことを指します。
②の広告の枠に関しては、企業や団体(個人でも)がメディアに対して金銭を支払うことで枠を買い、自社の発信したい情報を発信できます。こちらの情報の主は、当然お金を払っているスポンサーとなるので、よっぽど下世話な表現や反社会的メッセージでない限り自由に表現できます。
一方の①の枠に関しては、(※基本的には)企業や団体側からメディアに対して金銭を支払うことはなく、あくまでメディアにとって有益となりうる情報を提供することによって、メディア側が自社の番組や記事、特集で取り扱うかどうかを判断することになります。情報の編集権はメディア側にあるわけで、企業側から情報操作はできません。当然ですよね、メディアが制作費を負担し、自分たちの番組や記事を制作しているのに、お金も何も払わない外野から「この商品の情報を、このタイミングで、こんな表現で載せて!」といっても、メディア側からしたら「は?」となりますわね。
(※パブリシティの手法として金銭が発生する「ペイドパブリシティ」というものがありますがこれに関してはまたの機会に)
では、「広報」と「広告」って何が違うの?ということになりますが、比較すると下記のようになります。
なんとなくご理解いただけましたでしょうか?
それぞれの意味やPRについてはなんとなく分かったけど、回りくどい事言ってんと早よ具体的な仕事内容教えろ、という不平不満が聞こえてきます。隠しても無理です。私ならそう思うからです。
でも、少しでも広報・PRに興味をお持ちの方には、ってゆうか社会に生きてる人なら全ての人が対象になり得る事ですから、注意を惹き(Attension)、興味・関心を持って(interest)、自分で調べて(Search)、行動してみて(Action)、その感想を共有(Share)しなさいよっちゅう話なんですけどね!
俗に言うAISAS(※)です。(※マーケティング用語:購買行動プロセス) いやもーそんなんいいから早よ
でも、そんなに焦ってもいいことないと思いません?思いますよね?記事の前半後半でトーンが違いすぎて「え?書き手変わった?」と思いますよね?うっとうしいですよね?そーですよね?納豆に卵の黄身だけ落とすタイプですよね?もはや関係ないですよね?
ということで、今回はここまでにしておきます。えーーーー
次回は、パブリシティの具体的な手法について書きたいと思います。
(なんだか専門コラムのようになってきたな。ググれば上記のような記事は腐るほどヒットするんですが、浮気しないでください。)