Kami-PR’s blog

主に関西でPR(Public Relations)業を営んでおります。プライベート、ビジネス、業界のちょっとした裏話、色恋もの、ゲスネタ等々、粛々と綴りたいと思っております。お仕事のご依頼はこちらまで⇒godlucky618★gmail.com ※★を@に変えてメールください。

【新人広報・PRマン向け】メディア・リレーションズについて

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getty image photo by Tim Robbert

 

昨日(4/19)、アジアチャンピオンリーグ(ACL)の観戦に、ガンバ大阪のホームスタジアムである吹田スタジアムに行って来ました。結果は試合結果は散々でしたが、観客席とグランドまでの距離がすごく近く、海外サッカーのスタジアムのように臨場感を味わえる空間になっており、国内で最もエイサイティングできる施設なのではないか、と思います。

 

いやいや、標題と冒頭の文、関係なくなくなくない?

 

いえ、実はその日、入場前に報道受付を通る機会があり、偶然、あるテレビ局のプロデューサーに遭遇しました。この方は元々バラエティ番組の制作部署におられた方で大変お世話になっていたのですが、今年に入ってスポーツ局に異動されたらしく、この日もACLの取材に来ておられました。

相手方は仕事中でしたので、挨拶も早々に失礼せざるを得ませんでしたが、また時間を作って会おうと約束して頂くことができました。

ただ、それだけでは社交辞令で終わってしまいますので、日が明けて翌日、出勤早々にその方に取り急ぎメールで、再開の喜び+改めてご挨拶に行かせてもらいたい(いわばアポイント)旨の連絡を入れました。

 

上記の行動は、特に珍しいことではなく、世の営業マンは日頃から実施している当たり前の事ですよね。しかし、この当たり前を「継続」できるかどうかが重要になり、今回のお題である『メディア・リレーションズ』でも同様となります。

 

メディア・リレーションズとは

メディア・リレーションズとは、PR活動を支えるテレビ、新聞、雑誌、WEBといったメディアとの良好な関係構築を意味します。PR活動において、メディアは必要不可欠な存在であり、社内情報を外部に発信する際にはこのメディアの力に多くを頼っています。メディアとの関係性を良好に保つことによってパブリシティ獲得の可能性を高め、商品・サービス情報が広く認知されることに繋がります。

 

ただ、メディアと関係を作るって、どうやって??

 

大手企業などは過去から積み重ね続けてきたメディアリストを持っており、それを代々受け継ぎ、メディアの担当が変わるごとにリストを更新していくのが大半になるかと思います。

※予算が潤沢にあり、メディアへの広告出稿をしている企業であれば、メディアの営業担当経由でパブリシティを獲得する事もありますが、これは正確には『メディア・リレーションズ』には該当しません。

 

では、中小企業やスタートアップ企業はどうするか?

私のオススメの方法としては、本末転倒かもしれませんが、まずは我々のようなPR会社を使う事をオススメします。いやいや、自分の営業目的ということではなく、まずはPR会社を利用し、メディアとの付き合い方を近い距離で学んでください。

PR会社 の人間は、日々様々な案件でメディアとコンタクトを取り、クライアントだけでなくメディアからもヤイヤイ言われながらも、板挟み状態をうまくコントロールする事が生きがいの人が大半です。どちらかというとМ気質です。(言いきったら怒られるか。。。

 

中小企業やスタートアップ企業の場合、「広報・PR」を担当する人数は少なく、加えて広報専任ではなく、他の仕事との兼務である場合が大半です。広報の業務は多義に渡るので、本来は兼務になってしまうこと自体がおかしいのですが、予算・人員的な問題や、他部署からなかなか理解を得られなかったりと事情があります。広報専任を1人雇おうと思っても即戦力でない限り、なかなか自社で成長させることは難しいかと思います。それであれば、経験者採用以上に、メディア・リレーションズのプロに依頼した方がコストパフォーマンス的にも良いのではないでしょうか?社内の広報担当が成長してきたらPR会社と契約を終了し、企業として独り立ちするべきであると個人的に思っております。

ちなみに、PR会社では(会社にもよりますが)、営業とは別に、主にメディアへの情報提供活動を専属で行うメディアリレーション部を設けています。業界の特徴として、メディアを知らないと仕事にならないので、新人や若手はまずこの部署に配属され、メディアと営業担当の板挟みを経験し、PRの知見を培っていくという風潮があります。

 

ウダウダと述べましたが、メディアに会いに行き商品やサービスを直接説明して回る活動を『メディアキャラバン』と言います。

このメディアキャラバンを通じてパブリシティ獲得を目指します。メディアキャラバンはメディアに対して情報をプッシュする活動ですが、逆にメディアが欲している情報や考え、現在進行している企画などを吸い上げて理解することもパブリシティ獲得へ向けた重要な活動となります。これらの情報の収集と集約にはメディア懇親会などによるヒアリング活動が欠かせません。良好なメディアリレーション形成の一要因として、定期的なメディアヒアリングは重要な意味を持ちます。

メディアキャラバンは、どちらかというと自社の情報を取り上げてもらうことを「お願い」しに行くスタンスなので、どうしてもメディアに対して下から下からになってしまいがちになります。国内の広報・PRの性質のせいもあるでしょうが、本当に地道な活動なのです。

 

また、企業の一方的な情報・メッセージではなく、業界全体の情報、競合情報、生活者にとって公平でタメになる情報等々のお土産(ネタ)を持って、説明というよりはお話しましょうぐらいのスタンスでお会いできる関係になれば、お互いの信頼を得られるものになるでしょう。メディアの方もお忙しく、中々会ってくれない人もおりますが、そのメディアの方を喜ばせる引き出しを溜めていく作業が必要で、結局はその積み重ね、継続になってくるんですねぇ~

 

上記で述べたことは従来の広報・PRの考え方でありますが、近年では「広報・PR」にも「広告」のように、もっとクリエイティブな事が求められるケースが増えてきてます。メディアに取り上げてもらうことをお願い“する”のではなく、逆にお願い“されるための施策、WEB・SNSを活用し情報が拡散するような施策を考えることが求められています。

広報・PRの世界は今後益々速度を上げ、可能性が拡がっていく熱い業界なんです!

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getty images photo by Justin Lewis

 

 

なんか浅い内容になってしまいましたが、今は新人広報・PRマン向けに発信している内容なのでありきたりな内容ですんません。購読者が増え、需要が増えてきましたら応用編の発信をしていきたいと思います。