Kami-PR’s blog

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【新人広報・PRマン向け】パブリシティの具体的な手法:プレスリリース

前回の記事は専門的すぎたのか、あまりPV数が伸びないですね。シビアです。

でもこうやって分析しながら記事を書くという行為が、普段お世話になっているメディアの皆様の日常であることを思うと、PRマンとしては非常に勉強になるなと。

まぁ、本来であれば、柔らかく+独自性があり+身近になるネタでフォロワーを増やすのが鉄則なのでしょうが、まだそんなにネタのストックがあるわけではないのでとりあえずは専門分野に特化してやろうと思った次第です。

 

さて、告知通り、今回は「パブリシティの具体的な手法」について書きたいと思います。念のためにおさらいしておきますが、

「パブリシティ=メディアに流される、製品やサービスに関する報道」であり、

「企業・団体や製品について、テレビや新聞、雑誌などのメディアがニュースや記事として取り上げること」です。

 

 

▣パブリシティの種類

手法を語る前に、パブリシティにはいくつかの種類があり、それぞれで手法が異なるので、まずはどのような種類があるのか把握しましょう。

 

①テレビ・パブリシティ

②プリント・パブリシティ(新聞、専門紙・誌、雑誌、フリーペーパー等)

③WEB・パブリシティ(ネットニュース、ブログ、SNS、WEB動画等)

④プレゼント・パブリシティ(各媒体のプレゼント枠)

➎ペイド・パブリシティ(制作・編集協力金という対価を払うことで取り上げてもらう手法)

 

おおまかに分けると上記に分類できるのではないでしょうか。

「➎ペイド・パブリシティ」に関しては、種類というよりは、そのものが手法となります。要はお金を払って番組内(記事内)の枠で紹介してもらう方法となります。純広告と違うのは、CMや新聞・雑誌などの広告枠ではなく、あくまで番組本編内や記事内で、“広告に見えないような形”で取り上げてもらい、露出をする形式ですね。いわゆる記事広告やタイアップというやつです。


やはり、上記の中でも、未だテレビの影響力というものは抜きん出ている部分はありますが、昨今では若者のテレビ離れが叫ばれており、どんどんWEBの需要が高まってきています。今や当たり前のように、ブログやSNSの普及により世界中の誰もが手軽に情報発信し、共有する時代となっています。「拡散」「バズる」という言葉が日常的に使われるようになり、世の中に情報が溢れ返っています。総務省が発表したデータによると、現在世の中に流通する情報量は、約10年前の639倍だといいます。しかもこのデータは平成8年~平成18年に集計したもの。それから10年経過している現在の平成28年ということを考えると…もう意味わかんないすね。そりゃいくら情報を出したとしても余程何らかの特徴ある情報か工夫をしない限り、世間の注目を浴びることはないでしょう。

 

と、ちょっと余談が過ぎましたが、では「パブリシティを獲得する(メディアに取り上げてもらう)にはどうしたらいいの?」ということになります。

 

▣パブリシティの手法

①プレスリリース(ニュースリリース

②新商品発表イベント・PRイベント

③記者会見・記者発表会

④プレスツアー

⑤メディアリレーションズ

 

おおむね上記といったところでしょうか。もっと細分化したら色々あるのですが、それは追々。

 

今回は①プレスリリースについて。


プレスリリースとは、簡単に言うと、企業・団体がメディアに提供する「報道発表資料」になります。

新商品・新サービス情報、新店舗オープン情報、事業計画、他社との業務提携、イベント・展示会・フェアの開催や出店、社会貢献活動、人事、財務関連・・・等々。

企業・団体発信の文書となるので、提供する情報に特に決まったルールもなく、あらゆる情報をメディアに提供するツールとなります。メディアは送られてきたプレスリリースを見て、自分達の媒体に取り上げるかどうかの判断します。メディア側からすると、ネタになりそうであれば取り上げるというスタンスですね。送り方も、FAX、メール、メディアのHPからの投稿、直接の手渡しが主となります。

プレスリリースは、メディアに情報を提供する手段として最もポピュラーな手法ですが、一方でメディアに取り上げられるのは結構ハードル高めです。

メディアの元には一日に膨大な量のリリースが届きます。基本、メディアの方々は多忙です。企業・団体のためにリリースを1つ1つじっくり見る時間などなく、ほとんどがリリースの見出しを見て判断され、切ないですがほとんどが内容を全て読まれず仕舞いでゴミ箱行きになるのが実情です。そもそもメディアはネタ作りにリリースを頼っていません。直接手渡しで提供する以外にリリースが読まれるためには、情報の質は勿論、書き方のテクニック、提供するタイミング、極めつけは「運」に左右されます。


ちなみに、プレスリリース(ニュースリリース)にしている理由について。

基本的にはどちらも企業の報道発表資料という点では同じです。

プレスリリースはメディアに送付する資料となりますが、今の時代、各企業・団体はメディアだけではなく、それ以外の消費者(顧客)、株主、従業員、取引先、地域団体、自治体等々、企業・団体を取り巻くあらゆる対象にも直接情報開示することが求められます。

ネットが普及し、各社がホームページを持つのが当たり前となった現代では、企業・団体はホームページ上にリリースを掲載し情報開示します。つまり、「プレス(メディア)」向けだけでなく、自社の「ニュース(情報)」を記した文書という点でニュースリリースが使われるのですね。


ま、正味、それを理解して使い分ける企業は少ないですが。。。